2009年4月6日月曜日

ネパールの青年

 昨年の一月の末にタイ旅行をしました。その帰りの飛行機の中で家内と私の隣の席にインド人と見える青年が座りました。すぐに英語で「日本人ですか?」と話しかけてきて、自分はネパール人で日本のインド料理店で働くために東京に行くということでした。一人旅でとても不安そうな目をしていました。入国カードの記載方法を教えて欲しいということで、その記載を手伝うことになりました。彼は、正式のワークビザを持っていましたので、持参している書類を見ながら何とか書類は完成しました。

 成田には彼の友人が迎えにきてくれることになっているそうで、友人の携帯電話の番号を持っていましたので、成田についてパスポートチェックを終えたら私の携帯電話で連絡をしてあげることになりました。しかし、彼のパスポート審査は大変厳しく、別室で30分以上かかってしまいました。私たちもスーツケースの取っ手が壊れていましたので、バゲッジクレームでやはり30分以上の時間がかかりました。その後友人と連絡が取れて、友人が成田空港まで迎えにきてくれることになりましたので、彼とは到着ロビーの出口の待合所で別れました。その時の不安そうな顔が忘れられませんでした。

 半年ほど経ったときに彼から私の携帯に電話が入りました。日本語もだいぶ上達して、「元気に働いている。空港に迎えにきてくれた友人はネパールに帰国した」ということでした。豊島区の副都心線の千川駅に近いインド料理店では働いているということです。

 その後何度か電話がありましたが、なかなか尋ねていく機会がとれませんでしたが、4月4日に上野で長唄の先生の演奏会があり、その前にたずねて行くことにしました。千川駅につくと彼は駅近くのスーパーの前まで迎えにきてくれました。店は駅から歩いて5分ほどの幹線道路から少し入ったところにありました。店には彼の他に3人のネパール人が働いていました。料理は10種類ほどのカレーがあり、すべてにナンがついてきますが、ナンの味もカレーの味もとても良く、大満足でした。

 彼は、あと1年ほど日本で働いてネパールに帰るということでしたが、帰るときには私の家に泊ってから帰ったらどうかと誘うと、「自分と一緒にネパールに行こう」と逆に誘われてしまいました。彼の家は首都のカトマンズから250kmほど離れたところにあり、お釈迦様が生まれたルンピニーから20kmほどのところにあるということです。皆目見当がつきませんが、来年はネパール旅行を本気で検討してみたくなりました。

               ネパールの青年とお店で

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