勧進帳の滝流し合方の上調子(うわぢょうし)のお稽古を始めています。研精会譜の手付けを頂いて、文化譜に変換して、暗譜がほぼおわりました。
昨日のお稽古で、上調子を弾くための「かせ」の付け方を教わりました。「かせ」とは、ギターのカポタストに相当するもので、滝流しでは文化譜の④の位置に、木製の駒をひもでくくりつけます。
「かせ」のかけ方にも決まった作法があるようです。
まず、三味線を立てて上部の天神を左肩に立てかけて、勘所④の0.5cm~1.0cmほど上にカセを位置づけて、ひもを一度棹にクロスさせて巻き付け、右手で持った紐は上方向から、左手で持った紐は下方向からカセに巻き付けます。さらにもう一度紐を棹にクロスさせ、同様に右手は上から、左手は下からカセに巻き付けます。ここで、紐がゆるまないように押さえながら、三味線を右に180度回転させ、天神を右肩にかけます。これで棹の裏側が上になるので、カセが動かないようにしっかりと花結びにします。
さらに「かせ紙」といわれる和紙をコヨリ状に撚ったもの(書類を綴じるコヨリの3本分くらいの太さがあります)を棹の下部(鳩胸)から差込み、これを勘所④の位置にセットし、「かせ」をこの位置まで押し下げて、かせ紙と密着させ、三味線を裏返して右肩にかけ、「かせ」の紐を天神方向にまとめながら、かせ紙で押さえて結びます。
次に、調弦ですが、長くなりましたので、次回に。
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